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BSE

BSE問題

BSE問題とは、人間や社会が被るであろう危険性が著しく低い問題が、メディアによって過剰に誇張されることにより、多くの一般生活者の心象に盲目的に刷り込まれた恐怖が作り出す社会問題のひとつである(ダイオキシンの毒性に関する社会問題もこれに類似する)。牛海綿状脳症をめぐる畜産業(食肉産業)や外食産業にくわえ、一般生活者を巻き込んだ社会現象となった。本項では主に、これらにまつわる社会動向を記述する。

BSE (Bovine Spongiform Encephalopathy) 「牛海綿状脳症」は、俗に「狂牛病」(mad cow disease)と呼ばれることもある。


日本のBSE問題

2001年9月10日に千葉県で BSE の疑いがある牛が発見されたと農水省が発表。10月に食用牛の全頭検査が導入されるなどの対応がされたが、翌年、雪印食品の産地を偽装した事件が混乱に輪をかけためもあって、牛肉を扱う一部の食品・飲食店業者・外食産業企業などに大きな打撃を与え深刻な社会問題となった。


日本での BSE の発生は、2001年9月21日に千葉県の牛について確認され、その後北海道(同年11月21日確認)から神奈川県(2004年2月21日)、熊本県(2004年9月13日)といった地域で確認されている。

当初、BSEが発生したと報道された農家や、後にBSEだと判定された牛の目視検査をした獣医師が自殺し、波紋を呼んだ。BSEを目視検査で発見することは不可能であり、獣医師を自殺へ追い込んだものはメディアとそれに対応した関係機関であった。以後、表示偽装問題なども明らかになるにつれ、一般生活者の感情に迎合する社会問題化した。結果として「原因と対策」による食の安全管理よりも、「感情と対応」による安心対策がすべてに優先することとなり、生活者の食にたいする自己啓発は停滞し、生産者の生産管理とマーケティングは本質的な食の安全の担保を必要としなくなった。

日本で確認されたBSEのうち、8頭目と9頭目は、異常プリオンの蓄積量が迅速検査の検出限界であろうという24ヶ月齢以下の牛であった。なお、メディアによる報道は、「24ヶ月以下の牛には異常プリオンが蓄積されない」と言い換えられているため、検出限界と病気の如何について誤解が生活者に浸透している。また、牛がいつ感染したのか分からないことと、感染後の蓄積のスピードには個体差があるであろうことから、同一の検出限界のキットを使用しても感染を確認できる牛の月齢分布は正規分布になる事はあり得ない。よって、 24ヶ月が検出限界であるというのは経験則であり、統計学な根拠があるわけではない。従って、24ヶ月未満で発見されることは、その牛の個体差などを示しているにすぎない問題である。また、8例目の異常プリオンの型(日本では2次確定検査に使われるウェスタンプロット法によって得られるタンパク質の分散型のこと)は、BSE特有の型にも当てはまらない型であったため、新しいタイプのBSEとして考えられている。しかし、その感染性つまり危険性については、感染性試験が発見直後から行われているが、2年かかるといわれる感染性検査の結果は、約5年たった現在でも明らかにされていない。危険性のない異常プリオンの型である可能性がある。また、その発生は、孤発性(加齢などによっておこる自然発生的な)BSEであると予測する考え方もある。

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